Global IPv6 Summit in Japan

ごあいさつ

 Global IPv6 Summitは、IPv6 forum主催の元、IPv6の普及を促進する目的で世界各地で開催されているものです。今回、アジア地域初のSummitとして、Global IPv6 Summit in Japanを行うことになりました。

 さて、現在、インターネットに使われているIPバージョン4(IPv4)というアドレス体系は、インターネットがまだ規模が小さいころに設計されました。そのため、現在のような大規模のネットワークを 想定したものとはいえませんでした。1990年代に入ってから、IPv4アドレスの枯渇が問題視され、その対策として、さまざまな検討がなされました。結果、IPバージョン6(IPv6)が設計されたわけです。アドレスの枯渇は、アドレス変換装置等の開発 のおかげで、当初より延命されているものの、あと10年程度でなくなってしまうことにはかわりはありません。

 IPv6は現行のIPv4のアドレス幅を拡張するだけでなく、それまでの経験を生かし、セキュリティやマルチキャストなど 不可欠の機能を標準装備するなど、IPv4を再設計したものです。表現できるアドレスの量は、IPv4の総量をバケツ一杯の砂とするとIPv6のそれは地球一個分の砂と言われています。

 しかし、次世代インターネットプロトコルとして注目されているのは単に豊富なアドレス量とかその機能のためだけではありません。それがパラダイムシフトを起こしうるからです。

 今のパソコンだけでなく、携帯電話、家電、車などあらゆるものにIPアドレスが付与され、それが相互に通信できるものとなります。インターネットのようなオープンなネットワークがもつ底力は人々の生活を変え、ビジネスを変え、社会構造を変えていくでしょう。

 さて、今、このIPv6の技術がレディになりつつあります。われわれ、インターネットに携わる人にとって、IPv4ネットワークからIPv6ネットワークへのトランジションについて、議論すべき時がやってきました。技術論だけでなく、ビジネス、社会学的な観点から広く議論をする必要があります。

 本会議では、世界各地でのIPv6普及の状況を紹介し、またIPv6が引き起こすビジネスの変化、IPv4からIPv6への具体的な移行案についてのパネルディスカッションを行います。今までIPv6を推進してきた立場の人々と、IPv4ビジネスや運用にかかわっている人々が一同に会し、今後のインタネットとそのビジネスや技術の動向について議論していきたいと思います。

 開催にあたっては、国内から関心のある方々を集め、会議運営のためのIPv6 Summit日本実行委員会を組織しました。実行委員会一同、みなさまのご参加をお待ちしております。

IPv6 Summit日本実行委員会
実行委員長
荒野 高志



IPv6 Summit日本実行委員会


実行委員長
  荒野高志 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ

プログラム委員
委員長 藤本幸一郎 NEC
委員長 山本和彦 株式会社インターネットイニシアティブ
  井上淳 株式会社 東芝
  大浦哲生 株式会社 日立製作所
  宮川晋 NTT Multimedia Communications Laboratories, Inc.

ネットワーク委員
委員長 藤崎智宏 日本電信電話株式会社
  大塚真 NTTソフトウェア株式会社
  神明達哉 株式会社 東芝

広報委員
委員長 飯塚梢 株式会社インターネット戦略研究所
委員長 猪俣彰浩 富士通株式会社

事務局
局長 篠田晃 NTTソフトウェア株式会社
  荒井秀和 株式会社 イーサイド
  スコットマクドナルド 株式会社 イーサイド
  斎藤友嗣 富士通株式会社

メンバ
  高橋徹 株式会社インターネット戦略研究所
  松本佳宏 大阪メディアポート株式会社
  片岡修 東京通信ネットワーク株式会社
  小島章裕 東京通信ネットワーク株式会社
  坂口肇 東京通信ネットワーク株式会社
  ティム・グリーソン  シスコシステムズ株式会社 
  新善文  株式会社 日立製作所 
  土屋一暁 株式会社 日立製作所
  河野浩二 松下電送システム株式会社
  瀬川卓見 松下電送システム株式会社
  江坂慎一 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
  貞田洋明 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
  芝田敏仁 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
  中井哲也 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
  三上博英 日本電信電話株式会社
  登不二雄 NTTソフトウェア株式会社



TOP